そらとぶへび

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情報処理安全確保支援士について

2017年4月から、「情報処理安全確保支援士」試験が実施されるとのことです。
情報セキュリティスペシャリスト試験(SC)」合格者(過去の試験区分である「情報セキュリティアドミニストレータ試験」「テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験」の合格者も含め)免除されるとのことです。
情報処理分野の「士業」ということで、少し調べてみました。

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情報処理安全確保支援士とは?

経済産業省のワーキンググループ検討結果として以下の通り公開されています。

近年、情報技術の浸透に伴い、サイバー攻撃の件数は増加傾向にあり、また、2020年東京オリンピックパラリンピック競技大会の開催等を控え、万全な情報セキュリティ対策の体制整備が求められているところ、実態としては情報漏えい事案が頻発している。これらの事案発生の背景には、企業等における情報セキュリティ対策を担う実践的な能力を有する人材不足があり、我が国の社会全体として早急な情報セキュリティ人材の確保が求められている。

情報経済小委員会試験ワーキンググループの検討結果を取りまとめました(METI/経済産業省)

  

情報セキュリティスペシャリスト試験との違いは?

士業であること

ただし、業務独占はなく、名称独占資格に留まるようです。
一方で、信用失墜行為などに対する、罰則規定などが設けられます。


試験内容
 プレス発表に「既存のSC試験と支援士試験のレベルは同等の位置付けです。」と記載があることから、現在のSC試験の内容を継続する模様です。

 

登録・更新制
 登録手数料、更新費用もかかる。

支援士試験の受験手数料、登録手数料、更新に必要な講習などの詳細は、2016年10月末を目途に決定される予定です。 

プレス発表 “情報処理安全確保支援士”と現行の情報セキュリティスペシャリスト試験の位置付けについて:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

 

メリットは?

有資格者のコミュニティの構築など、情報交換の場が設けられるということで、是非参加してみたいです。
ほかにも、具体的な取り組みとして、

・情報処理安全確保支援士やその他情報セキュリティ関連資格を有する者を活用し、情報セキュリティ対策を推進している企業に対する認定/表彰制度の創設
・ 情報処理安全確保支援士が監査等を担った商品・サービス等に対する認定制度の創設
・一定の業務分野に関する、情報処理安全確保支援士等の実践的な能力を有する人材の配置の義務化
・ 企業等が保有する有資格者数等の情報公開の推進
・サイバーセキュリティ保険における有資格者数の要件化
・ 政府調達における有資格者の参画の要件化 

プレス発表 “情報処理安全確保支援士”と現行の情報セキュリティスペシャリスト試験の位置付けについて:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

「配置の義務化」について、ただ支援士が担う役割の範囲は?など、まだまだ検討段階ですが、このあたりの検討課題が確定すれば資格の価値が一気に高まるのかと思います。