メンバー作業管理をどうするか
メンバーの作業管理ってどうするの?と調べてみると、ツールや手法の紹介はありますが、 具体的にどうやってメンバーを管理するのかという話は、なかなか聞かないように感じます。 むやみに導入するとツールやら手法に振り回されてしまいます。自分なりに、どうやってプロジェクトの作業管理するのがベストなのかと模索しています。
1.進捗報告の重要度は、完了した案件 < 進捗中の案件 < 着手前の案件
最も重要なのは、進捗してからではなく、着手前にどのように進めるのか、を確認しておくことが円滑に進めるポイントかと思います。
口を出すにしても、プロセスの後の段階になるになるほど、受け取られ方はアドバイス⇒指摘⇒説教のようになって、お互いの心理的環境にもよい影響はありません。
hiboshi (id:kinocotakenoco)さんのブログでは3つのメリットを上げています。
「現在仕掛り中の作業の進捗」ではなく、「これからやろうと思っているToDo」を共有することのメリットには、以下の3点があると思います。
1. タスクに取り掛かる前の方が本質的なアドバイスをしやすい
既に作業に取り掛かっている(つまり進捗状態にある)メンバーに対してできるアドバイスというのは、
作業のやり方であったり、間違いの指摘であったり、補助的な情報提供であったりと、どちらかというと細かな点についてです。しかし、作業に取り掛かる前であれば、アプローチの仕方や、前に似たようなことをやったことがあればそのときの情報といった、タスクの結果の出来や良し悪しを左右するような本質的なアドバイスをしたり受けたりしやすくなります。
2. 自分がやろうとしていることとリンクさせられる
他のメンバーがこれからやろうとしていることを知っていれば、自分がやろうとしている仕事の
方向性を少し変えて協力を得られやすくするように調整したり、相乗効果が生まれるようにリンクさせたりすることができます。仕事が走り出してからメンバー同士のタスクをリンクさせることを意識しても、なかなか変更するのは難しいものですが、走り出す前であれば格段に調整がしやすくなります。
3. メンバーのToDoから新たな気付きやアイデアが生まれる
例えば「○○プロジェクトの予備調査として××について調べておきたい」といった他のメンバーの
ToDoを知ることで、「そうか、事前に××がわかっていれば自分がやってる別のプロジェクトでも
効果がありそうだ」と気付いたり、「××を調べれば、別の商品にも応用できるんじゃないか」と
いった新しいアイデアの発想に繋がることがあります。
2.自身の仕事は抱え込まない。
自分もこの傾向が強いのですが、「なんとかやれる」と自分で抱え込んでしまうと、思っている以上に仕事は膨らみます。
また、報告を聞く都度、自身の作業を中断して、「何をアドバイスすべきか」と考え、また、再開するというのは、思いの外、負荷が大きい作業です。
自身が着手する前にできるだけタスクはスケジュールに組み込んで、できるタスクとできないタスクを判別し、フットワークが効く状態にしておくのが望ましいです。
3.適当なタイミングで声をかけることがストレス回避につながる。
メンバーをがんじがらめに管理するのは、好みではないし、自分自身だってそのように管理されるのは嫌です。それぞれの自主性を重んじるべきと考えれば、細かい点には口を出さないつもりです。しかし、あまりやりすぎると、それは「放任」していることになります。
自主性と放任の境界線として、メンバー責任のとれる範囲で作業スコープを調整して、任せてあげることが大事かなと思います。
まとめ
初めてPMになった時、異動したばかりで経験の浅い現場で、自分自身が環境についてわからないことだらけ、非常に苦労した思い出があります。
改めて顧みると、多々反省することがあります。
「管理」という言葉には、コントロールする、上から押さえつけるというネガティブなイメージがあります。
あらためて調べてみると、「manage」には「やりくりする」「世話をする」という意味合いもあるようです。
そのプロジェクトも、「コントロールする」という心構えではなく、「世話をする」くらいの心持ちで臨んでいたら、楽しいものになってたのかなと考える今日この頃です。